励磁の読み方
この「励磁」という漢字、「励」は「はげます」、「磁」は「じしゃく(磁石)」という意味があります。合わせて「れいじ」と読みます。「れいち」や「れきじ」と間違えやすいので注意してください。
実際の現場では、「モーターの励磁電流を調整する」「発電機の励磁システムに異常がある」といった使われ方をします。励磁の強さによって、モーターの回転力や発電機の出力電圧が変わってきます。製造業に携わる方なら、機器のマニュアルや仕様書でこの言葉を見かけることも多いでしょう。
励磁電流
励磁電流とは、モーターや発電機、変圧器などの電気機器で磁界を発生させるために流す電流のことです。簡単に言えば、電気機器の「磁石の力」を作り出すための電気の流れと考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば発電機では、回転子(ローター)に励磁電流を流すことで強力な磁界を発生させます。この磁界が固定子(ステーター)のコイルを横切ることで発電が行われるんです。励磁電流が大きいほど強い磁界が生まれ、結果として大きな出力が得られます。
モーターの場合も同様で、励磁電流によって作られた磁界と、別の電流による磁界が相互作用することで回転力(トルク)が生まれます。この励磁電流の調整によって、モーターの回転速度や出力を制御できるんですよ。変圧器では、一次側コイルに流れる交流電流が励磁電流となり、鉄心に磁束を発生させます。この磁束の変化が二次側コイルに電圧を誘導するという仕組みです。励磁電流の大きさは用途によって異なりますが、例えば大型発電機では数百アンペアにも達することがあります。一方で、制御を精密に行うために、励磁電流を0.1アンペア単位で微調整する場合もありあす。
製造現場では、この励磁電流の適切な制御が製品の性能や効率、寿命に大きく影響するため、非常に重要な要素となっています。
【監修者コメント】
メカサーチ編集部
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