励磁とは?読み方や励磁電流などについて解説!
励磁とはコイルに電流を流して磁界を作ることです。今回は、励磁方式や同期モーターでの役割、励磁電流などについてわかりやすく解説します。
励磁とは

励磁とは、発電機やモーターなどの電気機器に磁界を作り出すために電流を流す作業のことです。簡単に言えば、電気機器の「心臓部分に命を吹き込む」重要な工程なんです。主に発電所の大型発電機や工場の電動機などで活用されており、適切な励磁によって安定した電力供給や効率的な動力が得られます。
励磁の大きな特徴は、電気機器の出力や効率を調整できることにあります。「必要なときに必要なだけ磁力を発生させる」ことで、エネルギーの無駄遣いを防ぎながら最適な性能を引き出せるんですね。
製造業では、自動車工場のロボットアームの制御や精密機器の製造ラインでモーターの回転速度を細かく調整する際に励磁技術が活用されています。特に省エネルギー化が求められる現代の製造現場では、励磁の最適制御によって電力消費を抑えながら生産効率を高める取り組みが進んでいます。
励磁の読み方
この「励磁」という漢字、「励」は「はげます」、「磁」は「じしゃく(磁石)」という意味があります。合わせて「れいじ」と読みます。「れいち」や「れきじ」と間違えやすいので注意してください。
実際の現場では、「モーターの励磁電流を調整する」「発電機の励磁システムに異常がある」といった使われ方をします。励磁の強さによって、モーターの回転力や発電機の出力電圧が変わってきます。製造業に携わる方なら、機器のマニュアルや仕様書でこの言葉を見かけることも多いでしょう。
励磁電流
励磁電流とは、モーターや発電機、変圧器などの電気機器で磁界を発生させるために流す電流のことです。簡単に言えば、電気機器の「磁石の力」を作り出すための電気の流れと考えるとわかりやすいでしょう。
たとえば発電機では、回転子(ローター)に励磁電流を流すことで強力な磁界を発生させます。この磁界が固定子(ステーター)のコイルを横切ることで発電が行われるんです。励磁電流が大きいほど強い磁界が生まれ、結果として大きな出力が得られます。
モーターの場合も同様で、励磁電流によって作られた磁界と、別の電流による磁界が相互作用することで回転力(トルク)が生まれます。この励磁電流の調整によって、モーターの回転速度や出力を制御できるんですよ。変圧器では、一次側コイルに流れる交流電流が励磁電流となり、鉄心に磁束を発生させます。この磁束の変化が二次側コイルに電圧を誘導するという仕組みです。励磁電流の大きさは用途によって異なりますが、例えば大型発電機では数百アンペアにも達することがあります。一方で、制御を精密に行うために、励磁電流を0.1アンペア単位で微調整する場合もありあす。
製造現場では、この励磁電流の適切な制御が製品の性能や効率、寿命に大きく影響するため、非常に重要な要素となっています。
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