コアレスモーターの仕組み
コアレスモーターの特徴は、名前の通り「コア(鉄心)」を持たない構造にあります。具体的には、従来のモーターでは回転子(ロータ)に鉄心を使用していますが、コアレスモーターではそれがなく、代わりに銅線だけで作られた中空のコイルが回転します。
この構造のおかげで、コアレスモーターは非常に軽量でコンパクトになります。鉄心がないため、一般的なモーターで発生する「コギングトルク」と呼ばれる回転の不均一さもなく、スムーズな動きが特徴です。また、鉄心がないことで慣性モーメントが小さくなり、素早い起動や停止、回転方向の切り替えが可能になります。
動作原理としては、固定された永久磁石の磁界の中で、電流が流れるコイルに力が発生し回転する仕組みです。回転速度は印加電圧に比例し、一般的に毎分数千回転から数万回転という高速回転が可能です。
ただし、コアレスモーターには欠点もあります。鉄心がないため磁束密度が低く、同じサイズの一般的なモーターと比べるとトルク(回転力)が小さくなります。また、放熱性にも劣るため、大きな負荷をかけ続けると熱問題が生じやすいという特性があります。
このような特性から、コアレスモーターは精密機器や小型電動工具、模型用モーターなど、小型・軽量・高応答性が求められる用途で多く使われています。
コアレスモーターの構造
通常のモーターでは、コイルを巻く鉄心が必要ですが、コアレスモーターではそれがなく、代わりに筒状や円盤状に巻かれたコイルだけで構成されています。
この独特の構造により、コアレスモーターは驚くほど軽量でコンパクト。しかも、鉄心がないため「コギング」と呼ばれる回転のガタつきがなく、スムーズな動きを実現できるんです。さらに、鉄心による磁気的な損失がないため、効率よく電気エネルギーを運動エネルギーに変換できます。
構造的には大きく分けて「カップ型」と「ディスク型」の2種類があります。カップ型は筒状のコイルが回転する形で、ディスク型は平たい円盤状のコイルが回転します。どちらも永久磁石の磁界中でコイルに電流を流すことで回転力を生み出す仕組みです。
応答性が非常に高いため、精密機器や小型電子機器に多く採用されています。例えば、高級カメラのオートフォーカス機構、精密な医療機器、小型ドローン、模型用モーターなど、素早い反応と正確な制御が求められる場面で大活躍。一般的なモーターより部品点数が少なく、構造がシンプルなため、小型化しやすいのも大きな特徴です。
コアレスモーターの原理
通常のモーターでは、回転子(ローター)に鉄心があり、その周りに銅線を巻いた構造になっていますが、コアレスモーターではこの鉄心がなく、筒状や円盤状に巻かれた銅線コイルだけで回転子が構成されています。この構造的な違いが、コアレスモーターならではの特徴を生み出しています。
最大の特徴は、鉄心がないことで「慣性モーメント」が小さくなり、起動や停止が非常に素早くできること。一般的なモーターより約10倍も早く回転を始められるものもあります。また、鉄心がないため「コギング」と呼ばれる回転のカクつきがなく、非常に滑らかな動きを実現できます。
さらに、構造がシンプルなため小型・軽量化が可能で、精密機器や小型電子機器に最適。デジタルカメラのオートフォーカス機構やハードディスクドライブ、精密医療機器、高級電動歯ブラシなど、素早い反応と正確な制御が求められる場面で活躍しています。
ただし、鉄心がない分、同じサイズの従来型モーターと比べるとトルク(回転力)が小さくなる傾向があるため、大きな力が必要な用途には向いていません。それでも、その独自の特性を活かした用途では、他のモーターでは代替できない重要な役割を果たしているのです。