スピンドルモーターの構造
スピンドルモーターの構造は、一見複雑そうに見えますが、基本的な部品とその役割を理解すれば意外とシンプルです。このモーターは主にハードディスクドライブ(HDD)やDVDドライブなどの回転機器に使われていて、高精度な回転を実現する重要な部品です。
具体的には、スピンドルモーターは大きく分けて「回転部」と「固定部」から構成されています。回転部にはディスクを取り付けるハブと呼ばれる部分があり、固定部には電磁石となるコイルやステーターが配置されています。この間に永久磁石のロータが設置され、電流が流れると磁力の作用で回転する仕組みになっています。
特に注目すべきは、その精度の高さです。例えば、HDDに使われるスピンドルモーターは7,200回転/分(RPM)から15,000RPM程度の高速回転を実現しながら、振動を最小限に抑える必要があります。そのため、高精度なベアリング(軸受け)が使われていて、回転のブレを0.1ミクロン以下に抑えるものもあるんです。
また、最近のスピンドルモーターは省エネ性能も向上していて、以前は消費電力が5W程度だったものが、現在は2W以下で動作するものも増えています。さらに、流体軸受けの採用により、動作音も大幅に低減されているんですよ。
このように、スピンドルモーターは小さな部品ながら、高速回転・低振動・低騒音・省エネといった様々な要求に応える精密機器なんです。製造業では、この小さな部品の性能が最終製品の品質を大きく左右するため、非常に重要視されています。
スピンドル モーターの原理
スピンドルモーターの最大の特徴は、非常に高精度な回転制御ができること。原理的には、多くのスピンドルモーターはブラシレスDCモーターという種類に分類されます。永久磁石とコイルの間に発生する磁力を利用して回転する仕組みで、摩擦による部品の摩耗が少なく、長寿命なのが特徴です。また、電子制御によって回転速度を精密にコントロールできるため、データの読み書きに必要な安定性を確保できます。
最近のスピンドルモーターは、省エネ性能も向上していて、発熱や消費電力が抑えられています。特にノートパソコンやモバイル機器では、バッテリー持続時間に直結する重要な要素になってます。
【監修者コメント】
メカサーチ編集部
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