無負荷電流とは?モーターにおける無負荷電流なども解説!
無負荷電流とはモーターが負荷無しで回転する際に流れる電流です。今回は、測定方法や鉄損との関係などについてわかりやすく解説します。
無負荷電流とは

無負荷電流とは、モーターやトランスなどの電気機器に負荷をかけていない状態で流れる電流のことです。簡単に言えば、機械が何も仕事をしていない「アイドリング状態」で消費する電流のことです。この値は機器の効率性や健全性を判断する重要な指標となっています。
無負荷電流を測定することで、機器の内部に問題がないかを簡単にチェックできるのが大きなメリットです。例えば、工場の生産ラインで使われるモーターの「無負荷電流が急に増えた」という状況があれば、それは内部の摩耗や損傷の兆候かもしれません。
製造業では、設備の予防保全に活用されることが多く、定期点検時に無負荷電流を測定して記録しておくことで、機器の劣化傾向を把握し、突然の故障を防ぐことができます。特に自動車部品の製造ラインや精密機器の組立工程では、モーターの状態監視に無負荷電流測定が欠かせない作業となっています。
モーター無負荷電流
モーター無負荷電流とは、モーターに何も負荷をかけていない状態で流れる電流のことです。簡単に言えば、モーターが何も仕事をしていない、ただ回転しているだけの状態で消費する電流のことを指します。
モーターを動かすと、まず最初に「始動電流」という大きな電流が流れます。これは動き出すための力が必要だからです。その後、回転が安定すると電流は減少し、何も負荷がかかっていない状態での電流、つまり「無負荷電流」になります。この値はモーターの種類によって異なりますが、定格電流(モーターが正常に動作する電流値)の20〜30%程度になることが一般的です。例えば、定格電流が10Aのモーターであれば、無負荷時には2〜3A程度の電流が流れることになります。この無負荷電流は、モーターの軸受部分の摩擦や、鉄心での磁気損失、風損などの「損失」をまかなうために必要な電流なんです。
無負荷電流の測定は、モーターの健全性を確認する上で重要なポイント。この値が正常値より大きい場合は、モーター内部に何らかの問題(軸受の摩耗や巻線の短絡など)が発生している可能性があります。逆に、この値が小さすぎる場合は、電源電圧が低かったり、巻線に断線があったりする可能性も。日常的なメンテナンスで無負荷電流を測定しておくことで、モーターの異常を早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
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