cmosセンサの仕組み
cmosセンサの仕組みは、光が当たると電気を発生させる「フォトダイオード」と呼ばれる素子がたくさん並んだ構造になっています。例えば2000万画素のカメラなら、2000万個ものフォトダイオードが敷き詰められているわけです。各フォトダイオードには増幅回路が付いていて、受け取った光の強さに応じた電気信号を出力します。
特徴的なのは、各画素ごとに信号を処理できること。これにより消費電力が少なく、高速読み出しが可能になっています。最新のCMOSセンサでは、1秒間に数百フレームもの高速撮影ができるものも珍しくありません。また、製造コストが安いのも大きな利点です。一般的な半導体と同じ製造ラインで作れるため、スマートフォンのような大量生産品にも採用されています。最近では画素サイズが1.0μm（マイクロメートル）以下という超小型化も進み、より薄く小さなカメラモジュールの実現に貢献してます。そのため、暗所での撮影性能や色再現性など、かつての弱点も技術革新によって大幅に改善され、今や私たちの日常に欠かせない撮像技術となっています。
cmosセンサの用途
最も身近な用途はデジタルカメラやスマートフォンのカメラ部分。CMOSセンサは従来のCCDセンサと比べて消費電力が少なく、製造コストも抑えられるため、ほとんどのカメラ機器に採用されています。最新のスマホカメラが暗い場所でもきれいに撮影できるのは、CMOSセンサの性能向上のおかげです。産業用途では、製品検査ラインの画像認識システムや監視カメラなど、24時間稼働する環境でも安定して動作する特性が重宝されています。最新の工場では、0.01mm単位の欠陥も見逃さない高精細CMOSセンサが品質管理を支えてます。
cmosセンサの種類
cmosセンサーの種類は、デジタルカメラからスマートフォン、産業用機器まで幅広く使われています。画像を捉える重要な部品として、用途に合わせて最適なタイプを選ぶことが大切です。
ローリングシャッターCMOSセンサー
ローリングシャッターCMOSセンサーは、画素を上から下へと順番に読み出す方式です。読み出し速度は約1/30〜1/60秒で、静止画撮影では十分な性能を発揮します。価格が比較的安く、消費電力も低いため、スマートフォンカメラやウェブカメラに広く採用されています。動きの少ない被写体の撮影に適しています。
グローバルシャッターCMOSセンサー
グローバルシャッターCMOSセンサーは、全画素を同時に露光・読み出しできるタイプです。読み出し速度は最速1/10000秒以上と高速で、動体撮影時の歪みがありません。精度は標準的なCMOSセンサーより約2倍高く、工場の検査ラインや高速移動物体の撮影に最適です。動きの速い被写体もクリアに捉えることができます。
裏面照射型CMOSセンサー
裏面照射型CMOSセンサーは、光を受ける構造を反転させた画像素子です。感度は従来型より約1.5〜2倍高く、ISO感度は12800以上まで対応可能。暗所での撮影性能に優れ、ノイズも少ないため、天体撮影やナイトモードのあるスマートフォンカメラで活躍します。暗い場所でもきれいな写真が撮れます。