液面センサーの仕組み
液面センサーには大きく分けて「接触式」と「非接触式」の2種類があります。接触式は液体に直接触れて計測するタイプで、フロートスイッチや電極式、静電容量式などがあります。例えばフロートスイッチは、浮き(フロート)が液面の上下に合わせて動き、その動きでスイッチのON/OFFを切り替える単純な仕組み。トイレのタンク内にある仕組みもこれと同じ原理なんです。
一方、非接触式は液体に触れずに計測するタイプで、超音波式や光学式、電波式などがあります。超音波式は、センサーから超音波を発射し、液面で反射して戻ってくるまでの時間から距離を計算します。音速が約340m/秒なので、例えば往復時間が0.01秒なら、距離は約1.7mと計算できるわけです。
最近では、IoT技術の発展により、液面センサーもネットワークに接続されて遠隔監視ができるようになっています。タンクの残量が20%を切ると自動で発注するシステムなど、業務の効率化に役立っています。
非接触液面センサー
「非接触液面センサー」とは、液体の表面に直接触れることなく、液体の高さや量を測定できる便利な計測機器です。タンクやボトルの中の液体レベルを、センサー自体が液体に接触せずに検知できるため、衛生面や安全性が重視される現場で特に重宝されています。
従来の浮き球式や電極式のセンサーとは異なり、超音波、光学、静電容量、マイクロ波などの技術を活用して液面を検知します。例えば、超音波式なら音波が液面で反射して戻ってくる時間から距離を計算し、光学式なら光の反射や透過の違いを利用して液面を検出することが出来ます。
食品・飲料業界では製品の汚染防止に、化学工場では腐食性の強い液体の管理に、医療現場では滅菌状態を保ちながらの液体モニタリングに大活躍しています。測定精度も高く、最新モデルでは±1mm以下の誤差で液面を検知できるものも珍しくありません。また、IoT技術との組み合わせにより、遠隔地からスマホでタンク内の液体量をリアルタイム監視するシステムも登場。工場の自動化や効率化を進める上で、非接触液面センサーは今や欠かせない存在となっているのです。
液面センサーの種類
液面センサーは、タンクや容器内の液体レベルを検知する重要な計測器です。家庭の給湯器から化学プラントまで、私たちの生活や産業を支える液面センサーには、用途に応じたさまざまな種類があります。
静電容量式液面センサー
測定範囲は 10mm~10m と広く、精度は±0.25%F.S.という高い信頼性を持っています。電極と液体間の静電容量変化を利用するため、導電性・非導電性液体どちらにも対応できます。水処理施設の水位管理や食品工場のタンク監視に活躍しています。粘度の高い液体でも安定した測定ができます。
超音波式液面センサー
測定範囲は 200mm~15m と非常に広範囲で、精度は±0.2%の高精度を実現しています。液面に向けて超音波を発信し、反射波の時間から距離を算出します。化学薬品タンクの液面管理や河川の水位監視に最適です。非接触で測定できるため、腐食性の強い液体でも安心して使用できます。
光学式液面センサー
測定範囲は 5mm~2m、応答速度は 5ms 以下と高速です。光の反射や屈折を利用して液面を検知するため、透明な液体でも正確に測定できます。半導体製造装置の薬液管理や医療機器の点滴モニタリングに使われています。小型で設置場所を選ばないので、限られたスペースでも使いやすいです。
【監修者コメント】
メカサーチ編集部
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